肥満は薬を服用して改善することも可能
肥満を改善するためには、エクササイズやダイエットを実践する人が多いと思います。
ところが、長年肥満の状態の人がエクササイズやダイエットに精を出しても、ちょっとやそっとではなかなか痩せられないというのが現状です。
エクササイズといっても効果が出るには何ヶ月もかかりますし、無理なダイエットをして痩せても体を壊すことにもなりかねません。
あまりハードなエクササイズをせずに楽に痩せたいという人には、肥満治療薬がおすすめです。
肥満治療薬には漢方薬やGLP-1受容体作動薬、SGLT2阻害薬などの種類があります。
GLP-1受容体作動薬やSGLT2阻害薬は副作用もあり、クリニックで処方してもらう必要があります。
ただし、保険は適用されませんので基本的に全額自己負担となります。
漢方薬もそれぞれの体質に合わせて処方してもらう必要がありますので、自分で勝手に判断せずに専門医の診断を受けて処方してもらうのがおすすめです。
大正製薬の「アライ」について
肥満改善薬と呼ばれる種類の薬は、以前は日本では1種類しか市販されておらず、しかも医師の処方箋が必要でした。
ところが厚生労働省の専門家部会で肥満改善薬の承認が了承されたことから、2023年2月17日には大正製薬の「アライ」が製造販売承認を取得しました。
アライは要指導医薬品ですので、購入する際に薬局で薬剤師の指導を受けるだけで医師の処方箋は必要としません。
アライは脂質の吸収を抑えて内臓脂肪の減少効果お期待できる医薬品です。
海外で行われたアライの臨床実験では、参加した1400人のうちアライを服用した人の中には1年間で約4.8kg体重が減少した人がいます。
これに対して、偽薬を服用した人のグループは1年間で体重が約2.3kg減少しています。
また、国内で200人を対象とした臨床試験においては、アライを服用したグループは約2.2kg、薬を服用したグループでは約1.0kg体重が減少しています。
アライの特徴
肥満改善薬として承認を受けたアライは、服用しても体内にはほとんど吸収されないという特徴があります。
アライの有効成分である「オルリスタット」は栽培の70カ国以上で既に市販薬として承認されており、中毒性の懸念はまずありません。
アライを服用するためにはいくつかの決まりがありますので、まずは最寄の薬局で薬剤師に確認すると良いでしょう。
まずアライを服用できるのは18歳以上で、男性の場合は腹囲が85cm以上、女性の場合は腹囲90cm以上と定められています。
高血圧や脂質異常などがある人は、アライを服用できません。
基準を満たしていてもアライをすぐに購入できるわけではなく、服用する一か月前から腹囲や体重をチェックする必要があります。